ここでは、Tシャツ工場の現状とおすすめの自動化機械を紹介します。
Tシャツに限ったことではありませんが、縫製工場においては全体的に人手不足という現状があります。また、高齢化が進んでいることで10年後には生産できる人材を確保できるかも怪しいところです。
大量生産であれば中国などの海外工場に任せてしまうのも一つの手ですが、小ロット生産が主流になりつつある昨今においては、国内でいかに効率よく生産を行うかが重要な鍵となるでしょう。
従来はシルクスクリーンプリントといって、デザインの大きさに合わせた版を作り、プリントを施すやり方が主流でした。この方法はどんな生地にも対応でき品質も良いことが特徴ですが、版の金額が高いがゆえに、小ロットの場合は1枚あたりの金額が割高になってしまうことがデメリットです。それを解消するため、最近では熱転写機や昇華転写機を使用したプリント加工方法がよく採用されています。
縮絨機は生地のシワや繊維が斜めになっている部分、ストレッチのムラなどを伸ばし、生地を均一にするためのものです。Tシャツはストレッチ素材なども多く、そのまま加工してしまうと歪みが生じてしまいます。
加湿や加熱、バイブレーターによる振動を与えられる縮絨機は、Tシャツメーカーにとって欠かせないアイテムです。
熱転写機は熱と圧力をかけることでTシャツにプリント加工を施せる製品です。熱転写シートやアイロンシートなどを上下で挟み込んで使用します。
シルクスクリーンプリントのように版を作らずにプリントできるため、小ロット生産の場合もコストを抑えられることがメリット。対応素材はドライ生地を含むTシャツやポロシャツ、パーカーなどです。写真やフルカラーでのプリントも容易で、発色も良いことが特徴です。
昇華転写機とは、専門紙にデザインを印刷し、それを繊維に直接印刷できる機械です。熱転写機と同様に版が不要なため、小ロット生産向き。ドライ素材のみに対応しているため生地の幅は狭まりますが、生地に色が浸透するためべったりしたプリントではなく、柔らかな風合いでプリント加工ができることが特徴です。
Tシャツ工場においてプリントは必須ともいえるため、転写機はぜひとも導入しておきたいアイテムの一つです。