昇華転写機

ここでは、縫製工場の自動化に役立つ「昇華転写機」について、くわしく紹介しています。導入によって改善することなどをまとめているほか、取り扱っているメーカーも一覧で掲載しているので、昇華転写機の導入を検討している方はぜひチェックしてみてください。

昇華転写機を取り扱うメーカーを早速見る

昇華転写機とは

昇華転写が行える専用機器である、昇華転写機。昇華転写とは、昇華インクを用いて転写紙に印刷をし、それを対象物(ポリエステル生地)と重ねて熱を加えたプレスをほどこすことで、染色する方法です。

昇華転写機でできる作業内容

昇華転写機を導入することで、発色が良くインクのヒビ割れもない昇華転写プリントが可能となります。

昇華転写機の導入で改善すること

  • 発色の美しいプリントが行える。
  • インクのヒビ割れが起こらない。
  • 生地とデザインの一体感が出る。

昇華転写機を扱っているメーカーをチェック!

2021年7月8日時点で、日本縫製機械工業会に登録されていた取扱品目分類が「縫製関連機器」とあった企業10社と、Googleにて「縫製工場用機械」で検索して上位だった5社を合わせた計15社の中から、昇華転写機を扱う企業を紹介します。

イツミ

国内の自社工場で一貫した製品製造を実施。この一貫体制により、品質重視の製造、小ロット(1台~)への対応、アフターサービスの充実などを実現しています。

イツミの製品例

昇華転写プレス機
AFP-700TP/AFP-800TP

AFP-700TP/AFP-800TP
引用元HP:株式会社イツミ
https://itsumi.jp/product_sewing.html
  • 20mmアルミ板に特殊マイカヒーターを組み合わせた熱板は、コテ面の反りが無く温度分布も均一。
  • 中間キャンパスを取り付け、転写紙と記事のズレを防げます。終了時は急冷が可能です。
  • 高性能デジタルサーモにより転写時の温度変化が微小。圧力バランスも均一です。

大型昇華熱転写プレス機
MP Series

MP Series
引用元HP:株式会社イツミ
https://itsumi.jp/product_sewing.html
  • 全自動モーター駆動の上鏝圧方式
  • アルミ厚板と特殊マイカヒーターの組み合わせで、表面温度分布差が少ないのが特徴です。
  • 1馬力駆動モーター搭載。加圧力が強く、大型サイズの鏝寸法にも対応可能です。
  • 上ゴテにテフロンシートを使用。汚れにくく清掃が簡単です。
  • 中間キャンバスで製品を押さえます。転写ズレが起こりにくい仕組みです。
  • 特注でより大型も製作可能。

大型昇華熱転写プレス機
NAP AIR TYPE

引用元HP:株式会社イツミ
https://itsumi.jp/product_sewing.html
  • エアー駆動方式の全自動タイプです。
  • エアー加圧で正確な圧力を読み取れます。
  • 上ゴテが下降して水平停止してから、下ゴテが上昇しながら加圧する仕組みです。加圧が均一で、製品のズレが起こりません。
  • 温度が安定しているため、製品の色調再現を確保します。

大型昇華熱転写プレス機
NAP-1224

引用元HP:株式会社イツミ
https://itsumi.jp/product_sewing.html
  • 平板型の二頭式プレス機です。
  • 全自動エアー駆動で下鏝垂直加圧方式を採用しています。
  • アルミ厚板と特殊マイカヒーターの組み合わせで、表面温度分布差はわずか。
  • 大型サイズの鏝寸法にも対応しています。
  • 特注でより大型も製作可能です。

真空式昇華熱転写プレス機
STP Series

引用元HP:株式会社イツミ
https://itsumi.jp/product_sewing.html
  • ダブルトレー方式を採用。待ち時間がないので、転写作業の効率が大幅にアップします。支持ネットのオープン角度は90度です。
  • ヒーターパネルの温度分布が設定温度に対してプラスマイナス5度以内のスペースヒーターを採用しています。

二段式両面熱転写プレス機
TP Series

引用元HP:株式会社イツミ
https://itsumi.jp/product_sewing.html
  • 両面転写プレス機です。上下に電気式ヒーター鏝を採用しています。両面の色調に差がなく、転写ズレが起こらないのが特徴です。
  • ダブルトレー方式で、転写作業の待ち時間がありません。作業効率が向上します。ラージフォーマットのセッティングも簡単です。

イツミの会社概要

所在地 長野県諏訪郡原村11865
電話番号 0266-79-2331

ハシマ

これまで製造した機械は200種類以上。物を作る機械から検査用機器まで、幅広く手掛けてきました。ベトナムなど海外にも拠点を持っています。

ハシマの製品例

連続式昇華転写プレス
HSP-1300RU, HSP-1600RU, HSP-2000RU

引用元HP:株式会社ハシマ
http://www.hashima.co.jp/j/products/product0093.html?c=204010
  • テーブルタイプの転写機です。上
  • 側からの投入で、収縮が激しい2WAYの生地でも無理のない投入が可能。
  • 転写紙印字面は表側に向きます。パーツ物でも柄合わせが簡単です。長尺転写も綺麗に仕上がります。
  • 商品投入用テーブルの長さが選択可能です。

連続式昇華転写プレス
HSP-1300RL, HSP-1600RL, HSP-2000RL

引用元HP:株式会社ハシマ
http://www.hashima.co.jp/j/products/product0103.html?c=204010
  • ドラム型の特殊ヒーターを搭載。温度バランスが均一です。
  • 熱源ドラムはφ405㎜。大きくなったため、生産量も同社製品比20%アップが可能です。
  • 非接触温度センサーと無接点リレーにより、実温管理が可能。温度調整はデジタルサーモを採用しているので、実際の温度と設定温度が一目で分かります。

小型昇華転写機
HSP-1000DA

引用元HP:株式会社ハシマ
http://www.hashima.co.jp/j/products/product0176.html
  • 通気性があるテフロンベルトを採用。横幅が縮みません。
  • ステンドラムを採用し、放熱が少なく安定しています。
  • サーモスタッドを3個装備。小型の省スペース機ですが、テーブル付きで、2HP以上のコンプレッサーを導入すれば、パーツ転写も可能です。

オイル式昇華転写プレス
HSP-1600RU-O

引用元HP:株式会社ハシマ
http://www.hashima.co.jp/j/products/product0152.html
  • オイルヒーターを採用し、ドラム表面の温度差がプラスマイナス1度以内です。スポーツユニフォームの仕上がりも安定しています。
  • 上投入が可能。転写紙印字面が表側に向くため、先裁断されたパーツ転写の柄合わせも簡単です。

平型昇華転写プレス
HSP-2210, HSP-1310, HSP-1010

引用元HP:株式会社ハシマ
http://www.hashima.co.jp/j/products/product0074.html?c=204020
  • 温度制御は3分割制御。熱板の温度が均一です。
  • ワイドなコテ面積のため、大判の仕事にも対応可能。
  • 下ゴテエアー加圧方式です。特殊マットを装備して、均一な圧力を加えます。
  • ワークテーブルが作業側に出てくるトレー方式を採用。転写作業効率がアップしています。

平型昇華転写プレス
HSP-126FA

引用元HP:株式会社ハシマ
http://www.hashima.co.jp/j/products/product0071.html?c=204020
  • 上ゴテには静電気防止のテフロンシートを使用。汚れにくく、糊などの異物が付着した場合でも掃除が簡単です。
  • 特殊なヒーターを使用して、熱効率が良く、長寿命なのが特徴。
  • 上ゴテにアルミを使用して、電子サーモとS.S.R.も採用。コテ面の温度分布が均一です。

平型昇華転写プレス
HSP-5400

引用元HP:株式会社ハシマ
http://www.hashima.co.jp/j/products/product0072.html?c=204020
  • モーター駆動方式のコンパクト機。付帯設備が必要なく、設置も簡単です。
  • 下ゴテが床上げ式で、ワンタッチで交換可能。完成品の転写にも使用できます。
  • 電子サーモとS.S.R.を採用。温度管理が高精度です。
  • 上ゴテには、静電気防止のテフロンシートを採用。汚れにくく、掃除が簡単です。

真空式昇華転写プレス
HSP-2412PV-AT, HSP-1713PV-AT, HSP-1513PV-AT

引用元HP:株式会社ハシマ
http://www.hashima.co.jp/j/products/product0075.html?c=204030
  • 温度制御は5分割制御。熱板の温度が均一です。
  • エアーシリンダー、真空ポンプ方式で加圧。加工面が真空状態になるため、より均一な仕上りが期待できます。
  • 自動式ダブルトレーが標準装備です。作業効率が大幅にアップします。

小型真空式昇華転写プレス機
HSP-126PV

引用元HP:株式会社ハシマ
http://www.hashima.co.jp/j/products/product0177.html
  • 小型省スペースタイプ。1.3m×1.6mのスペースに設置できます。
  • 1.2m×0.6mのサイズでスポーツタオルにぴったりです。
  • 真空圧は-70khpに対応可能。小型でも大型同様の真空圧を実現しています。
  • キャスターがついているため、移動が可能です。移動後固定できます。

ドライワインディングマシン
HDW-1900

引用元HP:株式会社ハシマ
http://www.hashima.co.jp/j/products/product0154.html
  • 印字面は赤外線ヒーター、裏面にはシーズヒーターを採用。印刷の乾燥をサポートします。どちらのヒーターも温度調整が可能。インク濃度や転写紙の厚みで変更できます。
  • トルクモーターでスピードや巻取り力の調整が可能。均等に巻き取れます。

ハシマの会社概要

所在地 岐阜県岐阜市東金宝町3丁目18番地(本社)
電話番号 058-245-4501

大谷

大谷は、それぞれのニーズに合ったアパレル機器の提案やアフターメンテナンスなどを手掛ける会社です。各種メーカーの機器やオリジナル機器を扱っており、昇華転写・インクジェットプリンター・UVプリンターといったプリント関連機器も提案してもらえます。

大谷の製品例

※製品の画像、説明文は公式HPで見つかりませんでした。

大谷の会社概要

所在地 京都府京都市南区上鳥羽北花名町43番地
電話番号 075-681-0361

その他の熱転写機メーカーを紹介

三菱製紙

三菱製紙の特徴

品質と業務効率を両立できる純国産の昇華転写紙を製造しています。「色々な昇華転写に使用可能な糊なし」や「伸縮素材に対応した糊付」「熱圧転写機器での裏抜けを防止するアンダーペーパー」を提供。デジタル化により紙ニーズが減少していることから、不織布・フィルターなど、機能材事業への転換に力を入れている会社です。

三菱製紙の会社情報

所在地東京都墨田区両国2丁目10番14号
電話番号 03-5600-1488

サンリュウ

サンリュウの特徴

デジタル画像関連商品の技術開発型商社です。Tシャツ制作のサポートなども手掛けています。イタリアのトップメーカー「モンティアントニオ社」のモンティ熱転写機も取り扱っています。長期間安定した品質を維持できると評価され世界中で利用されている機器です。他にもダイレクト昇華やモジュラー型輪転機などを取り扱っています。

サンリュウの会社情報

所在地埼玉県川口市赤井 1丁目10-7
電話番号048-446-6786

コーコク機械

コーコク機械の特徴

染色仕上げ機械の設計・製造を行っている会社です。インクジェット関連設備や食品機械、壁紙関連設備も提供。インクジェット関連機器のうち昇華転写機では、真空プレス式熱転写機を取り扱っています。大型真空ポンプ採用で、全面均一加圧が可能。また、分割加熱方式を採用し、均一な熱分布を実現しています。柄ズレなく表裏の同時転写が可能です。

コーコク機械の会社情報

所在地金沢市古府町南459
電話番号 076-240-4461

縫製工場の自動化のメリット

縫製工程を機械によって自動化することで得られるメリットは、人手不足の解消だけではありません。人の手が必要だった工程を機械がかわりに担うことで、安全性をおびやかすリスクを減らし、品質の向上やコスト削減にもつながります。

それぞれのメリットについて見ていきましょう。

(1)効率性と品質の向上につながる

1つ目のメリットは、効率性と品質の向上につながる点です。

人の手による縫製工程は、どうしても職人の腕に頼ることになりがちです。属人化とも呼ばれる状態で、完成する製品の品質が職人の技能・技術に左右されます。また、職人や技術者が欠けることで大きく品質が下がってしまうこともあります。

製造業全体の人手不足が問題になる中、個人の技術を次の世代に継承していくことも困難になりつつあります。

縫製機械による自動化をおこなえば、高品質な製品を安定的に供給し続けることが可能になります。ティーチング(プログラミングによる動作訓練)された機械は、決められた品質の製品を安定的に生産できるためです。

ヒューマンエラーに起因する品質不良も回避できるのも特筆すべきポイントでしょう。

(2)安全性を高めながら人手不足を解消する

2つ目のメリットは、安全性を向上させながら人手不足も解消できる点です。

縫製工程では、大量の生地を扱ったり、裁断のために刃物を使用したりと、危険をともなう作業が発生します。こうした作業を機械がかわりに担うことで、人がその危険にさらされる機会を減らすことができます。安全性をおびやかすリスクを低減し、工場での労働災害を回避できるのです。また、熟練の職人や技術者が減少する状況にも対応できます。

このように、継続的に安全性の高い環境で縫製できるだけでなく、人の手が必要だった工程から人を離せるようになることで、人手不足の解消にもつながります。

(3)人件費削減によりコストを下げる

3つ目のメリットは、コスト削減につながる点です。

人の手が担っていた工程を機械がかわりに担うことで、省力化が可能になります。それにより、それぞれの工程に必要だった工数が削減できるため、人件費を抑える効果が期待できます。

さらに、人件費削減によるコストダウン効果は、生産以外の現場にも現れます。人材育成にかかる研修などの教育費用のほか、人員管理の工数も大幅に低減できるためです。

このように、規模の大きな縫製工場ほど、コスト面で自動化・省力化の恩恵を大きく受けることになるでしょう。製造業においてネックとなるコスト問題を解消する手段のひとつが自動化・省力化なのです。

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